MASAKIは「独り飲み」が好きだ。こう書くと「なんか陰キャ?」「ちょっと怖い」と思う人もいるかもしれないが、特段否定はしない。
もちろん、人と飲むのは大好きだし、しょーもない話から本気の話までをぶつけ合える仲間がいることはかけがえのない宝物だと思っているあたりは、ふつうの感覚として備わっている。
ただ、実は独り飲みできついことが幾つかある。
1つは、店員さんを呼ぶのが苦手なことだ。
「独り飲み」だから当然飲んでる間は声を発さない。むちゃくちゃリラックスしてるから声帯も閉じてる状態。
ここから発生をしようとすると、想像以上の低音しか出てこない。もしくは想像以上のかすれた声しか出てこない。
だから静かに呼んでもまず気付いてもらえない。
強めに声を出すとドスがきいて周りのお客さんが引くのでは?という懸案から、いつも静かに手を挙げ続けるのだが、殆どの店員さんは気付いてくれない。
「熱心な生徒」みたいになってる自分、「選手宣誓」みたいになってる自分に涙したくなる時がままある。
もう1つはトイレや喫煙で席を外す時だ。
最近は禁煙のお店も多いから、喫煙の際はほぼお店の外に行くことになる。
ただ、独り飲みの時に外に向かっていく姿は「堂々と無銭飲食をしてるおっさんに見えるのではないか?」という疑念が拭えない。
なので、心の中で「おれはいますよ~。」「お金はいっぱい持ってますよ~。」と叫びながらドアを開けることになる。
この瞬間が「何を言い訳してるのだろう、おれ…」という気持ちがこみあげてきて涙したくなる時がままある。
こういった事態にも堂々としていられる「心の余裕」を持ちたいものだ。
組織スラックの概念
「組織スラック」という言葉を知ってるだろうか。組織論・戦略論の中ではよく出てくるワードだ。
ここでいう「スラック」は「余裕」と解釈するとわかりやすい。
例えば「在庫」。
往々にしては、普通の会社、特になまじアカデミックに経済管理をしたがるようになった現在の企業にとって
「在庫」=「悪の親玉」のように扱われる時がある。
これは本来の在庫機能を捉えきれてない。
新入社員が経営管理に配属された際には、中途半端にこの「悪の親玉」概念に染まってしまうだろう。
「在庫」の本来の機能は、「時間的・空間的ギャップを埋める」ことにある。
一定ではない需要と、生産効率の観点で一定を好む供給をマッチングさせるためには在庫はとても必要なものだ。
特に、生産から販売の一連のバリューチェーンの中で、ボトルネック工程になる箇所には在庫を持たないと
あっという間に機能不全に陥ってしまう。
MASAKIもブログネタを書く時間が取れないときに備えてストックをしておけばいいものを、基本は全く在庫として書き溜めたりしておかない。なので、ある日突然困ることがある。
この前提に立つと、毎月の在庫高(在庫回転期間 T/O)は大きく上下に振れるのが普通だ。需要と供給の振れ幅を吸収する役割を果たした結果、数値として基準在庫高も変動すれば回転率・回転期間もバンバン変動するわけだから。
その「機能・役割」を無視して、「一定の在庫水準・回転期間を維持したい」欲求を持つ人は案外多い。
そういう上司たちに囲まれて、思考せずに「在庫」=「悪の親玉」概念に染まった新入社員は、「同じ水準の低水準の在庫高じゃないと気持ち悪い」と、かつての上司たちと同じ価値観に至ることになるだろう。
この時点でアウト。
組織スラックの概念が秀逸なのは、一見無駄に感じそうなものを、「必要な余力、必要な余裕」とみなし戦力化しようとしている点だ。
組織スラックの多様性
この「組織スラック」=「余裕」というのはいろんな領域で使われる。
例えば多角化やM&Aのメリットとして挙げられるのは、
・組織スラック: 人的・技術的リソースの転用余地があるという意味
・成長の経済 :「成長」すること自体が企業内外にもたらす経済的ベネフィット
・リスクの分散:違う領域で利益を稼げれば、そりゃリスクは分散できるでしょという考え
・範囲の経済(シナジー):固定費が大幅に増えない限りにおいてワークする
の4つが基本だと大概の教科書に載ってたりするわけだ。
M&Aの場合は「買収により、新事業立ち上げまでの時間が買える」という強力なメリットが加わる。
組織の変革、組織開発が必要な局面に来た時も、教科書的には「スラック」を1つの理由で上げている。
・生データへのアクセス
・スラック(余裕)を持つこと
・コンフリクトの多様な解釈
といった3つを担保すると、「潜在的多義性の高い情報=よりリッチな情報」に昇華できるとしている。
直感的に、これは人間の在り方・働き方にも応用できるのではないか?と思った人は筋がいい。
まさしく、「一定の余裕を意識的に取ること」、パフォーマンスを上げるためにとても大事なことだ。
MASAKIは意図的に余裕を作ってマッサージ行くことに決めた。