コロナでテレワークが主軸になったときに、ふと思ったことがある。
「なぜ、おっさん達はこんなに寂しがるのだ」
これはなかなか深く、特定の人を傷つける可能性のあるテーマだ。争いを好まないMASAKI的には本当は扱いたくないテーマである。
ただ、誰かがやるしかない。
誰かがきちんと言語化してあげないと、多くの人がモンモンとした日々を過ごすことになる。そんな姿は見たくない。考えたくもない。だからMASAKIは涙ながらに筆を執ることにした。
「なぜ、おっさん達はこんなに寂しがるのだ」
お偉いおっさんが寂しがる本質は、彼らの働き方と密接な関係がある。偉そうなおっさんのコロナ前の姿は、とりあえず多くの会議に手あたり次第参加。
腕を組み、時には顎に手をやり考えてる風、ちょっとバズッたトピックがあるとノートにメモをするフリが非常にうまい。特段コメントもせず、所属組織の領域で質問やクレームがあったときも、基本は課長・リーダーにチラッと目配せしておしまい。そのときの「お前が答えるんだよ!」という眼力はなかなか力強いものがある。
こんな打ち合わせ後には、やや天を仰ぎながら「ふぅ、仕事ってヘビーだぜ」と言い出しそうな満足げな顔を披露してくれる。
打ち合わせで炙り出された課題については、ふだんから冗長的な部課長Mtgなどで、「あの件はさぁ、もっと効率性を考えたアクションをクイックに出すようしないと」と、何を言いたいのかさっぱりわからない「総論」を突き付けてくる。こちらが具体論で迫って追い払おうとすると、また「総論で返してくる」か、「では、〇〇さんと打ち合わせしよう」といった「Mtg逃げ」を決め込む。
つまり、寂しそうなおっさんは「仕事をしてないのだ!」。
大胆な仮説だが、8~9割の部長陣はこんな感じだろう。
え?批判がある?
そういうときはこう質問するといい。「あなたのストーリーを話してください。」と。
ストーリーは、「現状突き付けられた課題」と「それを未来志向で解決する方法」がセットになる。つまり仮説そのものだったりする。なので、この質問(もしくはこれに近い質問)をした場合に、「課題」が曖昧か、「解決方法」が曖昧かですぐにニセモノだとバレる。
基本スタンスとして上司には「課題が具体的か」で判断すればいいだろう。
具体的でない課題、つまり「売上上がればいいなー、経費は下がればいいなー」とほぼ同じ内容であれば課題ですらないのだから。これは単なる「願望」である。
前置きが長くなった。また話も逸れた。
今回言いたいのは課題・打ち手についてではない。言いたいのは「何が寂しがるおっさんの正体か」であった。
グッバイ、非言語コミュニケーション
コロナの影響でテレワークが常態化した今、目先で浮き彫りになってる事実が幾つかある。その1つは「非言語コミュニケーション」の消失だ。
つまり、その人の表情や、身振り手振りなど、毛穴から出てる雰囲気全般のことだ。直接的に顔を合わせることが無い、もしくは画面越しでのビジュアルに終始する以上、これが消失するのは当然。
で、何が浮き彫りににあるか?
当然、「言語コミュニケーション」=「ロジック、思考方法、姿勢、方向性」そのものしか残らないことになる。
こんな環境では、「おっさんの神髄・奥義」がことごとく打ち砕かれることは明白だ。いざという時にコメントを発せず、内輪のMtgになったら総論逃げしておきながら、他部署の前では眉間にしわを寄せて「おれはグッと考えてるぜ」というオーラを発することに傾注してきたのだから。
一切の武器が壊されたのと同じ状況だ。哀れですらある。
コロナが続く以上、今後は更に「寂しがるおっさん化」現象が蔓延してくるのだろう。
「アウトプット」と「それを導く行為」が浮き彫りに
もっと端的に言うと、このコロナ環境下では「アウトプット」と「アウトプットを導く行為」が浮き彫りになるということだ。
「え?アウトプットはわかるけど、アウトプットを導くプロセスも?」と思う人がいるかもしれないが、これは真実だ。
「私は、普段から海外メンバーとコミュニケーションをしてるから、この能力がある」と思ってる人も一歩引いて考えてほしい。コロナでの環境下というのは、「一切の人が画面越しでしかすり合わせできない」という環境。チーム内なのか遠い海外のメンバーなのかといった区別は関係ない。全員が画面越しに孤立することになる。
チーム内のメンバーとの擦り合わせ自体も、「自分が率先して」思考の枠組みやストーリーを前面に出していかないと議論を活性化しないどころか、圧倒的にコミュニケーションが非効率に陥るだろう。具体的で、且つ粗くとも一通り描き切ったストーリーをぶつけることで、議論は圧倒的に活性化するし、圧倒的にフィードバックの質もよくなる。結果的に驚くほど時間が短縮になる。
この「ドラフトを率先して出す行為」が「アウトプットに導く行為」と同義となるわけだ。
「コロナになって、仕事がやりにくくなったな」という人は、この点に注意した方がいい。
「コロナになって、寂しくなってきたな」という人は、かなり重篤だ。「寂しがるおっさん化」寸前なのだから。
体験値
人間は体験したことと想像したことでは、理解力に圧倒的に差が出る。
苦労しながらも「なんだかんだいって、テレワークでも仕事回してるな」という感覚が、上から下まで隅々浸透した後はどうなるか?単純に、この「働き方の多様性」は残り続けるだろう。だって、数か月の間、これで仕事を回してきたのだから。
「テレワークしてると、なんだかみんなと違う動きになるので取りにくい」
「テレワークしてると、サボってると思われるんじゃないか」
といったしょーもない懸案は、この「体験値・経験値」で一気に払拭できることになる。よって、今後は皆これまで以上に自分の時間が確保しやすくなるはずだ。ライフスタイルを変える契機になるのは間違いない。
ほら。寂しがるおっさんを放っておいて、こっちの世界に行こうぜ。